東ゴビ産の恐竜卵化石
中国・モンゴル
新年始めの投稿なので、明けましておめでとう。
年末からお正月にかけて ピーター・ウォードの「生物はなぜ誕生したのか?」を熟読して、
恐竜が低酸素条件に適応進化したという話が非常に面白かった。
私の専門は造山運動で沈み込んだ物質循環を細々とやっているのだけど、大気海洋系と固体地球の相互作用などについても想像が膨らみ楽しかった。
2014〜2019年のあいだモンゴルに住んでいたので、東ゴビにたぶん6回は遊びに行った気がする。
サインシャンドというアジア有数のパワースポット、オユトルゴイの巨大斑岩銅鉱床、有名な恐竜産地、マントル捕獲岩の産地、砂漠の中に突如現れるヨーリナムの氷河など忘れることができない。
内モンゴルのフフホトとウランバートルを国際電車で何度か往復した際にも、国境の街はゴビ砂漠のなかだった。
20世紀初頭に米国の探検家ロイ・チャップマン・アンドリュースがはじめて恐竜の卵を発見したのは、東ゴビの恐竜産地だったと言われる。
それは恐竜の生態を調べる上で、20世紀最大の発見の一つだとされている。
私も恐竜の卵化石は欲しかったのだけど、モンゴルの化石は国外への輸出が厳禁なので、モンゴルで卵化石を購入して日本に持って帰ることなど不可能だった
「恐竜が卵生だったと確認されたことは画期的な発見だった。その卵は大きく、方解石結晶の殻に覆われていた。(中略)また、モンタナ大学のジャック・ホーナーが巣作りのパターンを発見して公表したことにより、恐竜の生殖行動を窺いしることもできるようになった、しかし、これらはあくまで白亜紀に関してであって、それを恐竜全般の特徴と捉えていいものだろうか。(中略)初期の恐竜の一部は洋皮紙タイプの卵を産んだか、あるいは胎生でさえあったかもしれないことが、間接的とはいえ裏付けられているのだ」(生物はなぜ誕生したのか、ウォードとカーシュヴィンク著、梶山訳)。
さて、最近とあるオークションサイトで東ゴビ産の恐竜卵化石を発見して、思わず買ってしまった。
写真にスケール入れ忘れたが、横幅15cmくらいだ。
疲れた時に眺めると、モンゴルに帰ったような気分になって、大変癒やされます。
2022年1月17日21:36